だから、語学留学や短期インターンといった「SNS映えする活動」は、最早当たり前過ぎて、意味が無くなってしまった。
英語が話せるのは当たり前。色んな仕事を見るのは当たり前。今求められるのは、「海外でどんな特色のあることをしたか」「長期インターンでどんなスキルや就業観を獲得したか」だったりする。
そう、今の大学生は、色々とやらねばならない。故に大学生活は、随分と忙しくなってしまう。大学を四年で卒業しない人が増えたのは、それが理由かもしれない。
デンマークに留学した人が、こんなことを言っていた。「向こうでは、ギャップイヤーを取らないと、一人前の大人に見られない。なぜなら、普通に大学四年間通うだけでは、やりたいことが見つからないのが常識だから。」と。
確かにごもっともだ。日本でもその風潮が広まることは、良いことだと僕は思っている。
ただこれらの活動は、やみくもにやっては意味が無い。自分に合ってないことを長期間やっても、それはただ苦しみが続くだけだ。
もっと短期間で色んな経験をして、それを題材に自分の目指すべき方向を定め、その方角にある活動を長期ですべきなのだ。
もちろん、たまに心の赴くままに寄り道したりするのも、良い。それが思いがけず自分の人生に厚みを持たせてくれるから。
いけないのは、惰性で周りに言われたことをし続けることだ。例えば、店長から辞めないでと言われているバイトや、親から言われて始めた資格勉強、友達とノリで入ったサークルなどだ。
自分の心に「それは本当にやりたいことか」「実はもっとやりたいことがあるのではないか」という言葉を問うてみよう。大抵の場合、自分はもっとできるはずという結論に至るはずだ。
「皆で意識低くいれば、大丈夫だよね?みんな活動やってないから大丈夫だよね?」などという、謎の論理で誤魔化すのは、もうやめましょう。
「そんなことをしたら、人から嫌われちゃう」と思う人もいるかもしれません。では聞きます。「今いる環境で自分の足を引っ張る人と、新しい環境で自分と同じ考えを持っている人、どちらから好かれたいですか?」と。
もちろん、後者ですよね。ですが、多くの人は、自分の足を引っ張る人から嫌われることを恐れ、自分と同じ考えを持つ人と出会う機会を逃しています。これは本当にイケてない。
今すぐ目を覚まそう。もっと自分の心に素直になろう。それでは皆さん、おはようございます。
This article is produced by 喜多恒介(株式会社キタイエ・代表取締役)