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政治に関して思うところ

 個別の政策に関して、とやかく言うつもりは無い。ただ、いち若者が草の根で思うところはある。それは「まあ、自民が勝つだろうな」ということ。

 たぶんなんだけど、今の生活に不満を持っている人(特に若者)は、そんなに多くはない。仕事もあるし、ゲームやSNSも楽しいし。だから、現政権の維持なんだろうな、って僕は思っている。

 実際の数字で見てみよう。平成26年の調査で少し古いけど、まあ今と時勢はそんなに変わっていないから、参考に足ると思う。(内閣府調べ)

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 現在の生活にどの程度満足しているかを国民に聞いたところ,「満足」とする者の割合が70.3%だったという。70%超えである。

 ただ、(「満足している」9.5%+「まあ満足している」60.8%),なのだけど。

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 直近で言えば、株価はこの20年で最高値、完全失業率もここ20年で最低である。安全保障とか特定秘密保護法とか、「ん?」と思うところは多々あれど、全体として「まあ、今までに比べればよくやっているんじゃん?」ってのが、若者の意見なのではと、個人的に思っている。

 とはいえ、加計や森友などの話もあり、見た目として自民党はパーフェクトでは無い。じゃあだからほかの政党でうまくいくのかというと、それも「うーん」だということは、なんとなくわかる。物凄く、実現可能性だったり、リアルさに欠ける。

 なんとなく、「これ目指します!バン!」だけでは、実際に実現される気がしないのである。今の若者って、そこらへんは妙にリアリストだったりして、「釣られないよ。」ってスタンスなのかもしれない。

 あと、理想や希望にすがりたくなる程、まだ若者は困っていないというのも、あるだろう。希望という存在は、社会にとって凄く大事である。しかし、それは打ち上げ花火ではなく、着実に何かを積み重ねる中で徐々に見えてくるものではないだろうか。

 しかしながらですね。今の若者が何かを積み重ねているかというと、僕はどうにもそうは思えない。ただ、今この瞬間を消費しているだけのような気もする。少子高齢化、財政破綻、これから来るべき「危機」に備えているようには、思えない。

 でも、何となく皆わかっていると思う。「この国、やべえ。」っていうのは多分若者みんな何となく感じている。でも、何をすればいいのかはわからない。それこそ、「これをすれば大丈夫だ!」というリアルな「希望」が見えないのである。

 どうやったら、あの地方のシャッター通り商店街が賑わいを取り戻すのか。どうすれば、介護で仕事を辞めずに済むのか。どうすれば、失業の恐怖におびえずAIやロボットの時代を乗り切れるのか。

 そういうリアルなことに対して、どの政党も、答えを持っていない。いや、多分出せないのだと思う。10年先のことは見えない、そんな時代に僕らは生きているから。

 いや、むしろ、オリンピック後に明るい未来を描けている若者はいるだろうか。周りを見渡して、時代を引っ張ってくれる人はいるだろうか。このテーマを考えると、僕はすごく胸が苦しくなる。47都道府県回って、1万人の大学生に会って、感じることがあるのだ。「この国は、ほぼ詰みかけている」と。

 起業家も、研究者も、アーティストも、いろいろと見てきた。思うのは、ビジョンを描き、自信を持って、周りを巻き込める人が、圧倒的に足りていない。問題は山積みなのに、リーダーが足りていない。

 やるべきこと、解決すべきことはたくさんある。それは国もわかっている。そしてそれを政策にしようとしている。でも、残念なことに、それを実践する人がいない。これが、この国最大の課題だと、僕は思っている。

 もし僕が政治家になったら、ここに全精力を注ぎたい。とにかく、人、人である。保育園から、大学院、そして社会人教育まで、常に、好奇心を持ち、モチベーションを持って学べるような、仕組みづくり。学ぶだけじゃなくて、それを社会に思い切って還元するような実行力をつけられる環境。

 教育は徐々にすべて無償化していくのは当たり前。多様で質を高い教育を受けられるよう、社会全体で教育を担い、かつ教師自身も常に学び専門性を高めるような仕組みづくり。テクノロジーやアートも、ちゃんと教養として教える。もちろん教育の手段としてもフル活用する。

 教育で大事なのは、お金だけではない。結局教育は人のリソースを使うので、人間関係すなわちコミュニティが大事になってくる。個々人の能力や適性を見極めながら、それに応じた社会関係資本、文化資本を、もっと再分配しなくちゃいけない。

 さらには、学びのフィールドは日本だけにとどまらず、全世界へ。日本のみならず、世界のあらゆる問題を解決する存在として、日本人をモチベートしたいもっと外に開かれた国として、日本人には頑張ってほしい(もちろん全員はやりすぎだが。)。留学は、希望者には全員国がサポートしてもいいのでは。さらには、日本に世界のトップ学生が集う環境も整えたい。

 国としての力は、経済的資本のみならず、人的資本、文化的資本の世界的蓄積および投資、そしてネットワークの多様化によって、増やすことができると思っている。

 それらが滞りなく行われるよう、ソーシャルインパクトボンドであったり、学校外教育バウチャーであったりなど、様々な仕組みを導入していきたい。民主主義と資本主義を次の形にアップグレードするきっかけは、そこにあると思っている。

 こういう教育の結果が出るのは、およそ15年、20年後だと言われている。だから、今から始めなくてはいけない。もしかしたら、この国は一度危機を迎えるかもしれないけど、そのあと這い上がってくるための、下準備を整えなくてはいけない。

 その先に、描く姿は、技術面、文化面、そして人間面で世界に貢献し、愛される日本人の姿だ。自国の繁栄や復活は、その延長線上にある。教育、医療、農業、文化など、日本のいいところを徹底的に突き詰めながら、戦略的に世界に、大胆に進出していく。かつては工業で成しえたそのスタイルを、今度はソフト面、そしてその先の思想面で成していく。僕らの活路は、そこにある。

 できるなら、僕自身が政治家になって、このような問題に取り組んでいきたい。だが、僕が出るのは、おそらく次回以降だ。それまで、そういう方向で国を進めてくれそうな政党はどこか、政治家は誰か。もちろん、現実を見据えつつ理想を忘れない存在として。そんな視点で僕は今回投票に行きたいと思っています。

皆さんは、どこに、誰に投票しますか?今からぜひ考えてみてください。

最後に、参考までに、いくつか資料を。

主要政党の 主な公約と争点はこのページにまとまっているので、要チェック。http://bit.ly/2g2Ngam

あとは、自分の選挙区の立候補者はここで調べると出てくるので、名前を調べてぜひググってみてください。http://www.yomiuri.co.jp/elect…/shugiin/2017/kouji/yc84.html

今日は、そんなかんじです。ではでは。

 

This article is produced by 喜多恒介(株式会社キタイエ・代表取締役)