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「日本の大学生が今やるべきこと」を国がまとめてくれたのに、どうしてみんな読まないの?

 不思議でならない。2016年に国が出した資料が、めちゃくちゃ完璧にまとまっているのに。資料の名前は「日本再興戦略2016」だ。詳細はこちらhttp://bit.ly/2pl1OIf

 ここには、「大学生がこれからやるべきこと(分野)」が沢山詰まっている。どういうことかというと、これから日本はどうすべきなのかを、AI、ロボットといった流行りの分野から、農業や住宅といった旧い分野まで、全部網羅して説明しているのだ。

 今の大学生が、どうしてこれを読むべきかというと、「ここに書いてあることをやれば、ほぼ間違いなく成功する」からである。日本再興戦略に書かれているということは、この通りに省庁が予算を配分し、この分野を成長させていくからである。

 大学は積極的にこの分野の人材をこの通りに育成し、企業は血眼になってこの分野の人材を採用し事業をつくりにいく。投資家たちのこの分野の起業家にはジャブジャブお金を投資し、メディアはこの分野の若手を「期待の新星!!」として取り上げる。基本的にこの分野でがんばれば、「サクセスルートまっしぐら」なのだ。

 「やりたいことが無い」と言っている大学生は、とりあえずここに載っている項目のどれかに取り組んでみたらいいと思う。たちまち注目され、色んな人に支援され、ほめられて、気が付いたらそれが自分の「やりたいこと」になっているから。

 たとえば、ここに書かれていることの一つに「スポーツ産業の未来開拓」というものがある。今回特に注目してみたいのは、その中の一つの「他産業との融合等による新たなビジネスの創出」だ。

ここの項目には、こんなことが書かれている。

 スポーツと健康、食、観光、ファッション、文化芸術等との融合に留まらず、スポーツを「みる」、「する」楽しみをサポートし、拡大するため、スポーツとテクノロジーの融合、デジタル技術(IT)を活用したウェアラブルな機器の導入、新たなスポーツ用品の開発・活用、スポーツ関連データの流通促進等によってスポーツが持つ新たな価値を創造につなげる。このため、スポーツ新市場の創造・拡大等に向け、関係省庁と連携し他産業との融合化に向けたビジネスマッチング等の支援措置について検討し、本年度中を目処に結論を得る。

 とのこと。要は、スポーツ×健康とかスポーツ×観光みたいなホットテーマに合わせて、ITや機械をかけ合わせれば最高って話なわけです。

 大学生の皆さんは、さっそくスポーツ好きの工学部の人を捕まえて、そういうのをつくってしまえばいい。例えば、「脳波をキャッチして最適な運動ペースを教えてくれる帽子」とかはどうだろうか?技術的には今でも全然可能だ。そして作品は、完璧でなくても、拙い試作品でOKだ。それに可能性を感じた大人たちが、寄ってたかって君らを支援しようとするから。理由は簡単、だって他の誰もやっていないから。そうやって作品は完成し、世に出ていく。こうして君はいつのまにか、日本再興戦略の実践者として日本を代表する若者になっているだろう。

 この「日本再興戦略2016」にはそんな「成功へのヒント」が沢山詰まっている。ヒントは山ほどあるから、自分が好きなこと、続けられることで、これらの分野に取り組んでみたらいい。サクッと最先端まで行ってしまうだろうから。

 資料自体はとても長いので(400ページ以上!)、最初に目次を読んで、その次にその中で気になったトピックの「具体的政策」に目を通し、さらにその中で気になった政策の詳細を見れば、すぐに読めてしまう。

 もちろん、日本や世界で大事なトピックはここにあるものだけではないが、少なくとも「わかりやすく流行るもの」はだいたいここに詰まっている。これから人生を考える大学生は全員、目を通しておいてほしい資料である。

日本再興戦略の詳細はこちらからhttp://bit.ly/2pl1OIf

 

This article is produced by 喜多恒介(株式会社キタイエ・代表取締役)