大学進学(国内・海外)

大学1,2年生のための、課外活動の教科書

個人的に思うことなんだけど、大学12年生のうちの「課外活動(インターン、留学、学生団体、ボランティア、起業など)」は、人生を大きく左右する。にも関わらず、この頃は、情報が足りないから、何をすればいいのかも、どう動いたらいいのかがわからないし、そもそも情報をどうやって集めたらいいのかもわからない(僕もそうでした)。なので、今回の記事のテーマは、「大学12年生のうちの課外活動は、何をしたらいいのか」とか、「そもそも質の高い情報はどうやったら得られるのか」を伝えられたら思います。

 ちょっとその前に、少しだけ僕の昔話をしたいと思います。僕は大学12年生のころ、何をしていたのか。この頃僕は、「サークル」、「授業」、「バイト」の「大学生をダメにする3種の神器」の虜でした。大学に入ったばっかりだから、単位の取り方もわからなかったし、高校の部活とは違うサークルの自由さに憑りつかれたし、遊ぶお金欲しさにコンビニでバイトをした。

僕はいわゆる「ゴミ」でした。「日本を良くしてやる!」って意気込んで東大に入ったのに、それに相応しいことは何一つできなかったし、「サークル」、「授業」、「バイト」の3つで僕の時間は殆ど潰れ、長期休みの時も情報が何から留学やインターンも何もできなかった。見かねた母親が、「ゴミは外に捨てなきゃね」ってことで、僕を家から追放し、僕は「ホームレス」になったのだけど、詳しくはまた別の機会に。

結論から言うと、これが僕の人生の転機になりました。4か月ほど公園や研究室が僕の寝床になったのだけど、その時の「ホームレス東大生」としてのエピソードがそこそこ話のネタになったおかげで、学内のサークル外で色んな人と知り合いになり、インターンにも行けて、学外にも繋がりが増えた(バイトやサークルに割く時間はそれに応じて少なくなった)。

そうすると、友達から色んな情報が入ってきて、法律を変えるプロジェクトや、起業だったり、色んなチャンスが舞い降りてきて、それを一つずつこなしていって、今の僕がある。「ホームレス」時代から、国から仕事がもらえるようになるまで、まるまる4年かかった。

 ごめんなさい、少し長くなって。何が言いたいかというと、「課外活動」をうまくやっていくためのコツは大きく分けて2つで、「内に閉じこもる活動を減らすこと」と、「外に人間関係をつくって、質の高い情報やチャンスを仕入れる」だと僕は学びました。

 一つ目の「内に閉じこもる活動を減らす」というのは、何も大学の勉強やサークル活動を否定しているわけではない。「内に閉じこもる時期と外に出る時期を使い分ける」「内と外のバランスをしっかりと取る」という意味だ。

なんだかんだで、僕も3年生の夏までに150単位くらい取ったし、サッカーサークルも4年間続けた。そこで学んだ教養や、組織にいることの難しさは、今の僕の活動の基盤になっているし、むしろそれがなかったら、上っ面だけの活動になって潰れていたかもしれない。

大事なことは、

A、「サークル、バイト、授業」の3つをだけメインに大学生活を終わらせず、常に一定割合課外活動を入れること

B、「課外活動に集中的に力を入れる時期」をつくること

この二つだと思います。課外活動で自分の視野を広げ、大学の勉強で自分の興味を深める。この両輪がすごく大事なのだと思います。あと、常にダラダラやっていると、力も人脈も中途半端になってしまうので、メリハリをつけて活動すると、より効果的です。

実例を挙げると、

大学1年(課外活動:起業サークル 学問:教養)

大学2年(課外活動:起業サークル代表 学問:教養)

大学3年(学部で学問 課外活動:ほどほど)

大学4年(留学して学問+課外活動:社会問題解決団体立ち上げ)

大学5年(課外活動:起業 学問:卒論)

というかんじのパターンはよく見かける。

自分のやりたいことが見つかってくると、大学生活は4年間では足りなくなることが多い。

ここのパートはとりあえず以上かなー。

二つ目の「外に人間関係をつくって、質の高い情報やチャンスを仕入れる」というのなんだけど、これはもうめちゃくちゃ大事。人生はこれで決まると言っても過言ではない。だって、僕らは赤ちゃんの頃は何もできないけど、多くの情報に触れ、多くの機会を得て、今の自分の価値観や能力ができあがっている。

「体の源は食べ物」だけど、「キャリアの源は情報とチャンス」だと僕は信じていて。だから、情報とチャンスの質が高ければ高いほど、自分のキャリアはよりよいものになると思っている(どんなのが質が高いかは人それぞれだけど。)。

「外に人間関係をつくって、質の高い情報やチャンスを仕入れる」をしっかりとやり遂げるには、2つのステップがある。

A、 イベント、セミナー、インターン、飲み会(20歳以上)などに参加して、とりあえずできるだけ沢山の色んな人に会ったり、多くの情報に触れる→SNSでつながるだけで、その人達から色んなチャンスが降ってくる

B、 その中でピンとくる人とご飯にいったり、場合によっては自分の興味のある分野でプロジェクトやビジネスを始めたりするその人とのより深い人間関係や、その周りのディープな人間関係をつくれたり、実力がついたり、その分野の実践的な知見が得られたり

このABのサイクルを3か月から半年くらいで回していくと、「自分は何がやりたいのか」「自分は何が向いているのか」が徐々にはっきりしていく。課外活動の、一番の醍醐味だったりするかもしれない。

実際の例を挙げると、

大学12年:A、大学内のイベントや交流会に参加 B、気の合う仲間と交流会を主催

大学3年生:A、自分の興味ある分野のインターンに複数参加し、インターン繋がりの飲み会などにも積極的に参加 B、インターン先の社員の人が代表の、キャリア教育のNPOに入る

大学4年生:A、キャリア教育系の学生団体のイベントに多数参加 B、同じ志を持つ仲間と法人を立ち上げ

みたいなイメージです。ポイントは常にABを両立することで、それにより、自分と気の合う仲間や同じ志を持った人と繋がり、面白いことができる確率が徐々に高まっていきます。

 そんなこんなで、「内に閉じこもる活動を減らすこと」と、「外に人間関係をつくって、質の高い情報やチャンスを仕入れる」、この二つをしっかりとやっていきましょうという話なんだけど、そのサイクルを「0から始める」のと「2か3から」はじめるのでは、全然違う。最初から質の高い情報や機会に巡り合えて、「2か3」から始められれば、半年から1年くらいショートカットできる。

 

This article is produced by 喜多恒介(株式会社キタイエ・代表取締役)